最高裁判所第一小法廷 昭和27(あ)5169 決定
主 文
本件各上告を棄却する。
当審における訴訟費用は被告人等の負担とする。
理 由
弁護人山口貞昌の上告趣意第一点は、単なる法令違反の主張であり適法な上告理
由に当らない。同第二点については、原判決の認定した各犯行を併合罪として処断
したことは正当であつて、包括一罪として処断すべきものとは認められない。同第
三点については、所論のとおり検察官は被告人AについてはBの供述調書を証拠と
して提出していない。それ故この供述調書を被告人Aの有罪の証拠として掲げたこ
とは所論のとおり違法である。しかし、右供述調書の内容は被告人Aの公訴事実に
は全然関係のないものであり、その余の列挙証拠によつて被告人Aの有罪事実の認
定は十分可能なのであるから、右違法は判決に影響を及ぼさないものというべく原
判決を破棄することを要しない(判例集四巻一号三〇頁、六巻三号三六三頁参照)
(第一点の所論食糧管理法施行規則二九条関係の改正経過は所論のとおりである。
なおその外に昭和二四年九月二一日農林省令九七号による改正(イ)がある。所論
の犯罪時に照らし本件では所論のごとく昭和二四年六月二〇日農林省、運輸省令二
号による改正(ロ)以前の二九条を適用するが正しい。しかるに、昭和二五年九月
農林省令一〇一号による改正前の二九条を適用した原判決は、形の上において犯罪
時後の(イ)(ロ)の改正による二九条をも適用したことになるのは違法ではある
が、その実質においては(イ)(ロ)の改正は輸送機関による正規の主食輸送をな
す場合の手続規定を追加したものであつて、全然本件には関係がないことが明らか
であるから、前記違法は判決に影響を及ぼさないこと明らかである)。また記録を
調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。
よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で
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主文のとおり決定する。
昭和二八年七月二日
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 真 野 毅
裁判官 斎 藤 悠 輔
裁判官 岩 松 三 郎
裁判官 入 江 俊 郎
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